ゴミ屋敷物件は放置厳禁! 知っておきたい対処方法

ゴミ屋敷とは、不用品や処分されていないゴミが敷地内にたくさんある物件です。ゴミは屋外だけでなく、室内に及んでいることも多くあります。今回は、相続で受け継いだゴミ屋敷物件、賃貸中のゴミ屋敷物件など対処に困っているゴミ屋敷物件の賢い対処方法をお話しします。

ゴミ屋敷物件はリスクが大きい

ゴミ屋敷物件は、さまざまなリスクがあります。例えば、相続で受け継いだゴミ屋敷で屋外にまでゴミがおいてある場合は、とくに早めに対処しなければならないでしょう。なぜならば、近年は台風や水害が多発しています。強い風が吹いてゴミが飛ばされてしまったら、周囲の家に迷惑がかかるかもしれません。

さらにゴミ屋敷物件が空き家ならば、知らない人が入り込む可能性も考えられます。犯罪の温床や放火のリスクもあります。ゴミにあふれた物件は、隠れる場所が多い物件ともいえるのです。

賃貸中に所有している物件がゴミ屋敷物件になってしまったということもよくある話です。

所有者が住民に「片づけてください」と言ってもなかなか解決が難しく、対処に困っている所有者はたくさんいます。
ゴミ屋敷物件は、さまざまな手間がかかるため、つい放置しがちです。しかし放置は、解決になりません。

ゴミ屋敷物件に所有者が住んでいるときには、片づけを業者に依頼することもできます。しかし、賃貸中ならば勝手に片づけるわけにもいきません。たくさんのゴミがたまっているゴミ屋敷物件は、築年数が古い物件が多いです。

さらにゴミ屋敷物件は、周囲からの見た目が悪いため、賃借人がみつからない傾向があります。ゴミだらけの古アパートには、ゴミだらけの部屋の住人しか住んでいないという物件も多いのです。

ゴミ屋敷物件が賃貸中ならば、立退きも検討しましょう。ここからは、立退きの通達方法についてわかりやすく解説します。

借地借家法26条第1項には「1年前から半年前には立退きの通達をすること」と書いてあります。

ゴミ屋敷物件の住民にとっては、引越しは大変な作業です。できるだけ早めに通達することがポイントでしょう。高齢者や引越し経験がない人は、引越しに抵抗があるかもしれません。

できるだけスムーズな立退きをしてもらうために引越し先の紹介や手助けをしてあげるといいでしょう。

場合によっては、立退料を支払うことでスムーズな退去を促すこともできます。

立退料は家賃の6か月分が相場であり、けして安い金額ではありませんがゴミ屋敷物件として維持するリスクを考えれば検討する価値はあるのではないでしょうか。

「自分の物件をゴミだらけにされた上にお金まで渡すのか」と思う人がいるかもしれません。その場合は善管注意義務違反を主張して、立退料と相殺する方法もあります。

善管注意義務違反とは民法第400条です。簡単に説明すると「借りた人は借りたもの（不動産を含む）をきちんと管理すること」という意味です。ゴミ屋敷物件にしてしまったということは、善管注意義務違反ともいえます。

本来ならば、清掃費用や残置物撤去費用、修理費用を請求するところですが、立退料と相殺して負担を軽くする方法もあるでしょう。

賃借人に立退き通達をしたにもかかわらず期日までに引越しをしてくれないときには、異議申し立てをします。「やっぱり引越ししてくれなかった」とあきらめてしまっては、自動的に賃貸借契約が更新されてしまいます。

これは借地借家法26条2項で決められていることです。
ゴミ屋敷物件は、一般的な物件よりも立退きが難しい傾向があります。長引く立退き交渉は心身ともに負担が大きいだけでなく、経済的にもマイナスです。

ゴミ屋敷物件は、早めに売却して、手にしたお金で新しい物件を購入し賃貸に出したほうがプラスになるのではないでしょうか。
ゴミ屋敷物件は、住民が住んでいる状態のまま売却することもできます。

立退きの話し合いが難しかったり、老朽化していて建て替えに莫大な費用をかけなくてはならない状態だったりするのならば、現状のままで売却したほうが負担は軽いでしょう。

ゴミ屋敷物件は、専門業者が買い取りを行っています。ゴミがある状態でゴミ屋敷物件をそのまま買い取るため、所有者がゴミを処分する必要はありません。

ゴミ屋敷物件は、売却や活用の前に「ゴミ処理」という大きな壁が立ちふさがっています。

専門業者は、ゴミがある状態で買い取りをします。しかし、ゴミ処理費用を差し引きした低い値段で買いたたくこと業者も多くあります。

エルミタ不動産は、ゴミ屋敷物件であっても真心をこめて対応させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。経験豊富なスタッフが最善の対処方法を提案いたします。