路地裏物件は要注意! 敷地延長・旗竿地を徹底解説
路地裏物件は要注意! 敷地延長・旗竿地を徹底解説
細い路地がある路地裏物件は、通りの喧騒から逃れられるメリットがあります。しかし一方では、大きな問題を抱えていることもある難しい物件のひとつです。
今回は路地裏物件に多い敷地延長や旗竿地についてわかりやすく解説します。
路地裏物件に多い敷地延長・旗竿地とは
路地裏物件とは、細いわき道を通って敷地に入る物件です。わき道は私道である場合がほとんどでしょう。
路地裏物件は、わき道によって敷地が延長されていることから敷地延長と呼ばれることがあります。さらにその形が旗の形に似ていることから旗竿地とも呼ばれます。
敷地延長や旗竿地は、大きな道路より奥まっている傾向があり、車の通行音や通行人の話し声や視線が気になる人にはメリットがある物件です。一方、路地裏物件は周囲を建物に囲まれていることが多く、日当たりが悪いデメリットもあります。
路地裏物件は、広い土地の分割によってできることがあります。
そのため、路地が共有名義にされ「この路地は名義人みんなで使う道」となっている可能性があるのです。共有名義になっている路地は、法律上は道ではなく土地になります。
路地裏物件は路地の種類がポイント
路地裏物件の路地は、路地の種類がポイントです。路地が大きな私道であり接道義務を果たしている（間口幅2m以上で建築基準法の道路に接している）ならば大きな問題はありません。
しかし、すでに解説した通り路地が共有名義になっているときには注意が必要です。一見、接道義務である「2m以上の道路」にみえても、土地であれば接道義務を果たしたことにはならず、再建築不可物件になるのです。
再建築不可物件は市場価値が低くなり、活用がとても難しくなります。再建築ができる路地裏物件にするためには、路地の共有名義をやめて、それぞれの物件に道幅2m以上の路地を確保して単独名義にする必要があります。
さらに路地裏物件の路地が20m以上あるときには、さらに接道義務を果たす間口幅は広くなる可能性があります。東京都の場合は。路地が20mを超える場合は、間口幅は3m以上必要となります。
路地が長い路地裏物件を購入するときには、物件がある特定行政庁（都道府県や市町村）の基準と照らし合わせてみるようにしましょう。
同じ路地裏物件でも再建築不可物件と再建築可能とでは価値が大きく変わります。
売却が難しい路地裏物件の特徴
売却が難しい路地裏物件には特徴があります。ここからは、実際に住んでみないと気付きにくい「売却が難しい路地裏物件の特徴」を紹介します。
＜路地横が駐車場＞
路地裏物件の路地は、駐車場として使うこともできます。路地幅が広いときには、家の前が駐車場になり、とても便利かもしれませえん。しかし、路地横に隣人の住居がある場合は駐車場として利用することを嫌がる可能性があります。
とくに深夜の車の出入りは音だけでなく光による影響も大きくなります。
また、逆に路地の横が隣人の駐車場になっている路地裏物件もあります。
小さな子どもがいる家庭は、自宅を出入りするたびに通る路地横が駐車場であることは大きなリスクです。
事故の心配だけでなく、排気ガスが室内に入ってくるのではないかという心配もあります。境界線に塀を設置するなど想定外の費用が必要になる可能性もあります。
＜路地の幅がせまい＞
路地裏物件の路地がせまい場合は、それだけで売却が難しくなります。路地裏物件は、人間の出入りだけでなく物の出入りにも路地を通らなければなりません。
幅の広いソファーや大きな家具は、そのままの状態では路地を通過することができません。
さらに2mの接道義務にも満たない路地は再建築不可物件です。できれば路地幅を2m以上に広げたいところですが、路地裏物件は住宅が密集している傾向があり、敷地の形や路地幅を変えることは難しいでしょう。
路地裏物件の活用方法
路地裏物件かつ再建築不可物件の場合は、活用方法が限られます。再建築不可物件の場合は、一度建物を壊したら再建築ができないため、リフォームをして活用するかそのまま売却するかの方法になります。
再建築不可物件は限られた範囲ではありますが、リフォームによって見違えるようにきれいにすることも可能です。ただし、路地裏物件のリフォームには注意点があります。
リフォームは、大きくなればなるほど資材の量が多くなり、搬出搬入に一定の道幅が必要です。路地裏物件は、路地幅がせまい傾向があり手間やテクニックが必要になります。
そのため、リフォームが可能になったとしてもリフォーム費用は割高になる傾向があります。路地裏物件は市場価値が低いため、金融機関からの融資はあまり期待できません。
リフォームする場合は、自己資金を多めに用意する必要があります。
おわりに
路地裏物件を資金準備や手間をかけずに活用するためには、そのまま売却する方法が一番簡単かもしれません。ただ、路地裏物件はどうしても売りにくい物件のため、売却価格が安くなりがちです。
エルミタ不動産は、路地裏物件のような売却が難しい物件も喜んで承ります。
新しい価値を見つけ出し「路地裏物件だからこそ」の魅力を提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。
